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日本一の皮膚科医になってやろうという意識高いことを言っておきながら、うっすい記事を量産していくタイプのメモ帳的なブログです。

膠原病の種類とその概略まとめ

この記事は教科書を参照してはいるものの、あくまでも僕のメモであり、必ずしも正しい情報が書かれているとは限りませんのでご了承ください。(なにか間違いがありましたら、ご指摘よろしくお願いいたします)

 

 

 

 

膠原病(collagen disease)とは

 

膠原病は病気の総称である

膠原病は心臓病や腎臓病のように、様々な病気が集まったグループを表す言葉である。

 

膠原病に属する病気の中で主要なものをいくつか挙げると、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ熱、結節性多発性動脈炎などがある。

 

膠原病は自己免疫疾患の要素が強い疾患群

 

膠原病は免疫系が自分自身を攻撃してしまうことで起こる病気

 

これによって結合組織や血管などの炎症をきたす。

 

膠原病の「膠原」とは「コラーゲン」の意であり、結合組織の主な成分をなす。

 

Klempererが提唱したのがはじめ

Klempererという病理学者が、1942年、全身の結合組織・血管にフィブリノイド変性を起こす疾患として膠原病を提唱した。

 

当時はモルガーニによる「病気はからだの特定の臓器に存在する」という説が有力であった。

 

そこに、結合組織・血管など、臓器以外の部位に病気が存在すると提唱することは、今までの常識を覆すものであったと予想される

 

 

膠原病のまとめ

 

関節リウマチ等

 

関節リウマチ

いろんな関節が腫れて痛くなる。

 

特に手の関節の炎症が特徴的で、手の形も変形してしまう

 

関節滑膜の慢性炎症が起こっている。

 

軟骨や骨は破壊され、関節間の幅は狭まる。

 

不明であるが、遺伝的な素因のもとに、環境因子(内分泌、感染)などが関与して発症するらしい。

 

リウマトイド因子が検出される場合が多い。抗CCP抗体陽性率が高い。

 

近年、治療の発達によって、生活は改善されてきているようだ。

 

悪性関節リウマチ

関節リウマチのうち、さらにマズいもの。

 

関節リウマチの症状に加え、全身の血管に炎症が起こる

 

関節の破壊が強い

 

筋力の低下、麻痺、皮膚の潰瘍が起こったりすることもあって大変。

 

若年性特発性関節炎

16歳未満に発症する関節リウマチ

 

しかし、リウマトイド因子が陰性のことが多い。

 

成人Still病

変動の激しい39℃以上の熱が1週間以上持続する。

 

皮膚に鮮やかな赤色の皮疹(リウマトイド疹)が生じる。

 

関節やのどが痛み、リンパ節・肝臓・脾臓が膨らむ。

 

Felty症候群

関節リウマチの数%に発症。

 

関節の症状はマイルド

 

しかし、それ以外の症状が強い

 

強直性脊椎炎

仙腸関節とか脊椎突起関節などの炎症。

 

腰が痛く、朝に背中がこわばる

 

前屈出来ない

 

Sjögren症候群(シェーグレン症候群)

唾液腺とか涙腺を免疫系が攻撃する。

 

唾液腺や涙腺など外分泌腺がやられるために、ドライアイになったり、口のなかが乾く

 

口のなかが乾くと、ご飯を食べにくくなったりして大変だ。

 

皮膚に丸くて赤い皮疹(環状紅斑)が生じる。

 

足や手に紫斑を生じる。

 

虫歯になりやすい。水がないと食べ物が食べられれない。

 

抗SS-A抗体、抗SS-B抗体陽性の場合あり。

 

リウマトイド因子は陽性。

 

 

リウマチ熱

溶連菌に誘発されたII型アレルギーが起こり、自分を攻撃してしまう。

 

子供に多い。

 

半数例で心臓に炎症が起こる。

 

一時的に大関節が痛み、その痛みは移動する。

 

身体が勝手に動く

 

 

全身性エリテマトーデス 

 

全身性エリテマトーデス

顔面に鼻根を中心に蝶のような形の赤い皮疹が出る(蝶形紅斑

 

また、隆起してカサカサするディスクのような皮疹も生じる(円板状ループス疹

 

皮疹は紫外線に当たると発生しやすい(光線過敏症

 

口の中に潰瘍ができる。

 

あとは、腎臓とか中枢神経とか全身のもろもろがヤバい。

 

抗DNA抗体、抗Sm抗体陽性の場合がある。

 

薬剤誘発ループス

一部の薬によって全身性エリテマトーデスと極めて似た症状が生じることがある。

 

抗リン脂質抗体症候群

血清中に抗カルジオリピン抗体ループス抗凝固因子などの抗リン脂質抗体を認める

 

血栓により血管が詰まって、肺や脳に飛ぶ危険性があり、恐ろしい。(動静脈血栓症→肺塞栓・脳塞栓

 

流産を繰り返すことがある(習慣性流産

 

APTT延長。血清梅毒反応生物学的偽陽性

 

 

全身性硬化症

 

全身性硬化症

手の先や足の先から皮膚が硬くなっていく

 

Raynaud現象をほぼ全例で認める。

 

指がパンパンに腫れてしまう(ソーセージ指

 

指先が潰瘍(激痛)になり、壊死することもある。

 

顔のしわは無くなり、舌が出しにくい。

 

抗Scl-70抗体が30%に陽性でこれがあったら大体全身性硬化症(特異度が高い)

 

抗核抗体陽性

 

肺線維症を合併する場合あり。

 

 

多発性筋炎・皮膚筋炎

 

多発性筋炎・皮膚筋炎

皮膚筋炎は名前の通り、皮膚と筋肉の病気。皮膚病がないものが多発性筋炎。

 

骨格筋を中心に、四肢近位筋、頚筋、咽頭筋など、左右対称の筋力低下が起こる。

 

筋肉痛も60%に発生。

 

目の周りに浮腫性の紫紅色斑(ヘリオトープ疹

 

手背の関節部分に扁平隆起丘疹(ゴットロン徴候

 

多型皮膚萎縮。

 

間質性肺炎、悪性腫瘍との合併率が高い。

 

 

血管炎

 

結節性多発動脈炎

全身の小~中動脈に壊死性血管炎を生じる。皮膚病変もきたす。

 

皮膚だけのものは、皮膚型結節性多発動脈炎と言われる。

 

 発熱・体重減少・腹痛(急性腹症)。

 

腎不全腎梗塞進行性高血圧

 

多発性単神経炎。いたるところの神経がやられる。

 

間質性肺炎が起こることあり。

 

皮下結節皮膚潰瘍リベド

 

自己抗体は陰性

 

顕微鏡的多発血管炎

ANCA陽性血管炎の1つ。

 

抗好中球細胞質抗体であるMPO-ANCAなどが陽性になる。

 

細動静脈~小動脈を侵す全身性血管炎

 

皮膚には浸潤を触れる紫斑やリベドを生じる。

 

糸球体腎炎間質性肺炎が急激に進行するので大変。

 

アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss症候群)

ANCA陽性血管炎の1つ。

 

MPO-ANCA陽性は50%ほど。

 

気管支ぜんそくアレルギー性鼻炎好酸球増多が先行する。

 

好酸球浸潤を伴う血管外肉芽腫ができる血管炎

 

紫斑、蕁麻疹、皮下結節等の皮疹。

 

多発性単神経炎

 

Wegener肉芽腫症

ANCA陽性血管炎の1つ。

 

PR3-ANCAが80%~90%で陽性になる。

 

肉芽腫を伴う血管炎が特徴的。

 

症状は上気道症状(副鼻腔炎、鞍鼻等)肺病変(空洞形成性肺炎等)腎病変(巣状壊死性糸球体腎炎等)の順に出現することが多い。

 

上気道症状で鞍鼻(あんび)が有名。

 

鞍鼻とは鼻がつぶれてしまった状態のことで、殴られたりしてもなります。

(梅毒でもなるらしいんで、その辺は自己責任でよろしくお願いします。)

 

胸部X線写真で多発性の空洞性病変を認める。

 

側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎)

 浅側頭動脈眼動脈に良く起こる全身性血管炎の1つ。

 

中~大動脈に巨細胞を含む肉芽腫性炎症を生じる。

 

不明熱拍動性頭痛などが主症状。

 

視力障害も起こり、最悪失明することもある。

 

高齢者の病気。

 

リウマトイド因子や抗核抗体は陰性。

 

リウマチ性多発筋痛症 

 

肩や太ももが痛み、動きにくくなるので、手を挙げられなくなったり、立ち上がるのがつらくなったりする病気

 

も出るし、食事も進まず、体重も減っていく

 

高齢女性に多く、肩や上腕など近位筋が痛んだりこわばるのが特徴である。

 

側頭動脈炎を合併する。

 

発熱(80%)・食欲不振(60%)・体重減少(50%)・抑うつ(30%)など。筋力低下は無い。

 

自己抗体は陰性である。

 

筋細胞の破壊がないために、血中筋原性酵素(CK・LDH・AST・アルドラーゼ)は上昇しない。筋電図も正常。

 

大動脈炎症候群

高安病とか脈なし病などともいわれる。

 

上腕動脈が閉塞して脈がなくなることがあるため、「脈なし病」と言われることがある。

 

心不全脳出血で死亡するケースがある

 

上をむくと、めまいや失神を起こす。

 

HLA-B52陽性患者で血管炎が強くなる。

 

抗核抗体陰性。

 

 

その他

 

混合性結合組織病

全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、多発性筋炎、皮膚筋炎のうち、2つ以上を示し、抗U1-RNP抗体価が高くなるもの。

 

Raynaud現象や、ソーセージ指などを認める。

 

Behçet病

口腔内の再発性アフタ口内炎、痛い)、ぶどう膜炎(目の病気)、外陰部潰瘍が主症状。

 

皮膚に針を刺すと、1~2日後に紅斑や丘疹、膿疱を生じる(針反応

 

発症にはHLA-B51遺伝子が強く相関している。

 

川崎病

1967年、川崎富作により報告された。

 

以下6つの徴候を示す。

・5日以上続く38℃以上の発熱

解熱薬で解熱しない。

・両側眼球結膜の充血

発症2~3日から生じ、1~3週間持続。

・口唇・口腔咽頭粘膜病変

いちご舌など

・不定形発疹

発症3~5日。水疱は認めない。

BCG接種部位が発赤する

・四肢末端の変化

指先が赤くなり、腫れあがる。

・非化膿性頚部リンパ節腫脹

痛みを伴う。両側性と言っている資料もあれば片側性と言っている資料もある。