『陽気なギャングが地球を回す』が知的すぎてinteresting!!
最近読んだ小説、伊坂幸太郎著のベストセラー『陽気なギャングが地球を回す』が超おすすめなので、その良さを伝えたいと思います!
良さ1:主人公のセリフが知的
とにかくセリフが知的で面白い!
主人公は4人組の銀行強盗なのですが、その中に、響野という演説の名人がいました。
その響野が、強盗に怯える銀行のお客さんになぜか演説を始める場面で、
「なめくじにも記憶があることはご存知でしょうか?」
と口火を切る。
僕もついつい「おや?」と、興味をそそられてしまいました。
この後、響野は
「記憶には手続き記憶、意味記憶、エピソード記憶の三種類があるのは有名ですね。まず手続き記憶ですが、これは簡単に言ってしまえば、『自転車の乗り方』です。・・・」
と続けるのです。
小説を楽しんでいるうちに、記憶について知識を得ることができて、すごく得をした気分でした(笑)
というか、伊坂幸太郎はどんだけ物知りなんだ、というね。
どんだけ~
良さ2:主人公同士の会話も知的過ぎる
この小説を読んでいて、「こんな会話ができたら人生楽しいだろうな...」と何度も思いました。
例えば、ニュージーランドの話になった場面があります。
「これが終わったら、ニュージーランドに行くんだ」久遠が嬉しそうに声を上げている。
「また行くのか」助手席の成瀬が苦笑する。
「行くよ。いいところなんだよ。羊は多いしさ」
「羊の肉はうまいか?」と響野。
「食うことばかり考える人は、羊に食べられればいいんだ」久遠が不服そうに言う。
「羊は草食だろうが」
「とにかくさ、あそこはゆったりした国なんだ。同じ島国なのに日本とはずいぶん違う。そう言えば、もともとニュージーランドには鳥類と蝙蝠とトカゲしかいなかったんだってさ。平和な島だったんだよ。鳥と蝙蝠とトカゲだよ? 干支を作るにも作れないよ。平和だから、飛べない鳥が多いし」
「外から人間が動物を持ち込んだんだな。生態系というのは人によって壊される」成瀬は苦々しそうに言う。
なんて知的で面白い会話なんだ! と思いました。
とにかく作品中の会話はこのような調子で続き、読む人を飽きさせません。
それと同時に、日頃こんな会話をしたいな、という目標までできてしまう(笑)
だって、「食うことばかり考える人は、羊に食べられればいいんだ」という発言に対して、「羊は草食だろうが」と即座にツッコミを入れられるようになりたいですもん。
良さ3:ダイナミックな展開
あらすじの話を全くしていませんでしたが、とにかくもの凄いスピードで話が展開していきます。
「え!?」というような意外な出来事が次々と起きて、ダイナミックで本当に面白い!
是非読んでみて下さい!
お勧めする理由を3つ書きましたが、僕としては面白さが伝わり切らなくて悔しいです! もっと上手い文章が書ければ...
とにかく良き小説です。是非!