免許皆伝って何?と聞かれ普段ノリで言葉を使ってる自分に気づいた
知り合いの高校生に「今日は台風だけど、塾まで送ってやろうか?」と提案したところ、「大丈夫です。台風など恐るるに足りません!」と威勢の良い返事が返ってきたので、「よくぞ申した。免許皆伝じゃあ!」と適当なクソリプをしました。すると「免許皆伝って何ですか?」という質問をしてきたのが今日の重要案件です。
こいつ語彙なさすぎwwwと一瞬は思ったのですが、よく考えると自分もこの言葉の意味が分かっていないことに気づいてしまいました。
「免許皆伝」というと、こんなイメージがあります。
師匠「お前には西斗神拳の奥義はすべて教えた。もうお前に教えることは何も無い。免許皆伝じゃあ!」
弟子「ありがとうございます。先生のご恩は一生忘れません。これから悪者をやっつけてきます」
そして紛争地帯へ。そこで敵と対峙し
敵「お前は西斗神拳免許皆伝の腕と聞いている。ふふふふ...しかし、このわしを倒せるのかな?」
弟子「お前はすでに死んでいる」
敵「そんなバカな!!........う.......ぐはっ.....」
というような中二病チックなイメージしか持っていなかったんですね。いざ、「免許皆伝の辞書的な意味」を問われても答えられない。
で、質問にどう答えようか悩みましたが結局
「うーん、よく漫画とか時代劇のセリフに出てくるような、カッコイイ感じの言葉だよ」
という残尿感のある説明でその場をしのぎました。
結局、免許皆伝の意味は?
大辞林によると「免許皆伝」は以下の意味になります。
師匠が弟子に、武術や技芸の奥義を残らず教え授けること。「―の腕前」
またブリタニカによると
武芸各流派における奥義の一切を伝授され、それを習得したことをいう。技術や修練の上達により書伝として授けられるもので、切紙、目録、免許、皆伝の順序に進んだ。
とあって、ざっくり言えば「極めたヤツ」って感じでしょうかね。
自分はノリで使っていた
「台風など恐るるに足りない」という言葉を聞いて「お前は免許皆伝だ」と答えるのは、ちょっと訳が分からないですね。僕が彼に何を教えたというのでしょうか。台風にも吹き飛ばされない強靭な肉体でしょうか。台風のなか傘を差さなくても常に平生をためつための精神力でしょうか。教えたかもしれません(教えてない)
とりあえず知ってる言葉を使ってみたぜ! みたいなノリでした。意味なんてどうでも良くて、そこにあったのは「ノリ」だけ。
言葉はノリで使うことが意外と多い
「免許皆伝」みたいにノリで使っている言葉がないか考えてみましたが沢山ありました。
例えば「ノリ」って何でしょうか。説明できますか?
「ノリはそういうノリのことを指すんだよ、え、分からない?wwノリで使えばいいんだよノリでwww」
こうなるのが関の山です。
ところで「関の山」って何でしょうか?
説明できません。ノリで使っています。
このような例などいくらでも見つかります。僕の場合はね!
というか自分はすべての言葉をノリで使っていた!
こうしてだらだらと文章を書いているうちに、そもそも自分が厳密に意味を定義して使っている言葉は果たして存在するのか? という疑問にたどり着きました。
パッと思いついたのは「リンゴ」「パソコン」などです。すごく定義が明らかな言葉だと思います。でも本当にそうなんでしょうか?
赤いリンゴも青いリンゴもみんなリンゴです。最近は鶏の卵くらい小さいリンゴも見かけます。なぜ自分はこれらをみんなリンゴと判断しているのでしょうか? 「リンゴ」という言葉を厳密に定義することはできるのでしょうか。僕にはできません。
パソコンと言ってもいろんなものがあります。デスクトップ型、ノートパソコン型、大きいもの、小さいもの、黒いもの、白いもの、本当に多種多様です。なぜそれらをいっしょくたに「パソコン」と言えるのでしょうか? 何を見てパソコンと判断しているのでしょうか? 僕にはよくわかりません。
残念なことに自分は「リンゴ」とか「パソコン」などという言葉を使う時でさえ、厳密な定義など考えていないようです。そこにあるのは「ノリ」だけでした。
諦めて開き直ることにした
自分はすべての言葉を厳密に使うことが出来ないことに気がつきました。これはもう諦めるしかないでしょう。
というか、そもそも言葉を厳密に定義することは必ずしも良いとは限りません。適当さが良いことも多いです。別に言葉なんて適当に使えばいいんですよ。大事なのは自分の気持ちが伝わることなんですよ。絶対そうですよ。厳密過ぎるのもクソですよ。厳密過ぎると病んじゃうよ。適当に行こうよ気楽にいこうぜ亜pgエwraSFJvr@q9wotうえあmr、ffpと;上絵wぃyq3んhア...イェーーーイ!!!ウェーーーーイ!!!
と開き直ってこれからも自尊心を保っていきたいです。イェーーーイ!